温州ミカンの選果荷造過程における損傷要因と損傷防止に関する研究 (第2報) : 選果荷造工程と果実条件が砂じょう破壊に及ぼす影響

概要

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温州ミカンの選果荷造工程における機械的傷害, 特に果肉の砂じょう破壊とその発生要因について実験, 調査を行なった.1. 選果荷造工程における果実の砂じょう破壊程度を調査したところ, 全工程を通過した果実は, 初期工程 (荷受工程) のそれに比べ, 砂じょう破壊程度は5倍にも達した.2. 果実の砂じょう破壊をおこす主な工程は, コンテナダンパー工程, ミックスボックス工程, 箱詰めから封かん, 並びに箱詰めを完了した段ボール箱の堆積の過程であり, その主な要因は, 果実の落下衝撃, 並びに圧縮によるものと考えられた.3. 落下衝撃や圧縮による果実の砂じょう破壊について, 果実の大きさ, 果皮の性状, 果実の予措乾燥など, 果実側の条件から検討したところ, L級以下の果実, 果皮の比較的薄い果実, 浮皮の果実が落下衝撃によって砂じょう破壊を起こし易く, 果実の予措乾燥によっても, 落下や圧縮による砂じょう破壊が多くなることを見出した.また, その原因は, 果実硬度の低下, 殊に果皮の外圧に対する応力が低下することによるものと考えられた.
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