胡瓜の節成性に及す日長及播種期の影響, 特に其の品種間差異に就て
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. 内地に於ける胡瓜の主要品種14を供試し, 1935-1938年の4ヶ年に亙り, 節成性に對する日長及播種期の影響を試驗した。2. 何れの品種に於ても, 長日又は晩蒔區に於ける蔓の長さ及節數は, 短日又は早蒔區の場合よりも著しく大きかつた。3. 節成性に對する日長及播種期の影響は同一の結果を示した。4. 節成の程度, 及節成性に對する日長並に播種期の影響の如何によつて, 供試14品種を次の4群に類別出來た。第1類 日長又は播種期の如何に拘らず, 常に節成を現すもの品種例 金澤節成, 聖護院節成第2類 日長又は播種期の如何に拘らず, 常に飛節を現すもの品種例 落合節成, 大仙毛馬一號第3類 短日又は早蒔の場合は節成を現すも, 長日又は晩蒔の場合は飛節となるもの品種例 大仙節成一號, 相模半白第4類 常に飛節なるも, 短日よりも長日に於て, 又早蒔よりも晩蒔の場合, 更に其の程度の甚しくなるもの品種例 尾張, 臺灣5. 第3類及第4類に屬する品種が, 長日又は晩蒔によつて飛節を現した場合, 其の雌節歩合及雌節の連續數は, 極めて大きな變異を示した。6. 本試驗の成績に依つて, 一般環境に對し, 或程度迄節成性の安定な品種の育成可能なるを認めた。
- 園芸学会の論文