聖護院大根の集團淘汰による育種試驗
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概要
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1. 1930-1936年に聖護院大根の肥大根の形に對する集團淘汰を行つた。2. 原品種は目的形質に關し著しく heterozygous で非聖護院形が4-6割混在し, 尚聖護院形に於ても扁圓から梯形に至る變異があつた。3. 非聖護院形は2囘の淘汰により排除され, 以後更に4囘の淘汰によつて扁圓, 圓及梯形の3型を分離育成した。4. 育成種は何れも草勢の喪失を示さなかつた。5. 扁圓型は肥大根形の形成及鬆入り共に早く所謂早生であり, 梯形型は全く之に反し所謂晩生であり, 圓形型は之等の諸點に關し中間であると推考された。6. 本報の如き育種には集團淘汰が比較的妥當な方法と考へられた。
- 園芸学会の論文