節成胡瓜に於ける幼苗期間の短日效果
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概要
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1. 節成胡瓜の育苗期間に於ける短日の操作時期及期間が其後の生育, 花の形成及結果習性に及す影響を調べた。2. 育苗期間の日長は其後の生育及生殖に明な後作用を及した。其成績は從來試驗された生育の全期に亙り操作した場合と略一致した。3. 自然日照に於ては晩蒔は早蒔より著しく生育が旺盛となつた。晩蒔に於ては短日の操作期間が長い程生育が抑制され又後期短日の場合も或程度に抑制されたが前期短日はむしろ反對に旺盛となつた。之等の影響は主蔓の伸長よりも側枝の發生及伸長に對し特に顯著であつた。4. 生育の旺盛な場合は花期が遲れ雌雄花特に雄花が著しく増え雄性化しそして飛節となつた。5. 生育の抑制された場合には花期に入ること早く雄花は著しく減少し雌花も稍減少して明に雌性化しそして節成となつた。6. 採種栽培の場合飛節となるのは播種期の遲延に因て育苗期間に,より長き日照を受ける事に因ると思はれる。7. 飛節となる環境に於ては節成性に對する變異が極て著しかつた。此事は育種操作上興味ある問題であらう。
- 園芸学会の論文