接ぎ木及び自根キュウリの養分吸収と根の酸素消費について
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概要
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接ぎ木キュウリと自根キュウリの養分吸収濃度及び根の酸素消費量を調べ, 両者の根の生理的機能を栄養面から比較検討した.1. 冬期のビニルハウス内において, 培養の前と後との培養液の無機成分濃度差から両者の養分吸収濃度を算出したところ, NO3-N, P, Ca, Mg は接ぎ木キュウリで高く, Kは自根キュウリで高かった. この結果は, 前報(5) での昼間の木部いっ泌液の無機分析結果と一致した. なお, 単位地上部重当たりの吸水量には両者間に差が認められなかった.2. 温度を10°C, 16°C, 20°Cに設定した人工気象室においても, 接ぎ木キュウリと自根キュウリの養分吸収特性はKを除いて前述の結果と同じ傾向を示した. 特に,10°C区において自根キュウリのP吸収濃度が極端に低下したのが特徴的であった.3. 分離根の酸素消費量は, 16°C区においても24°C区においても, 接ぎ木キュウリと自根キュウリの間にほとんど差がなかったが, 12°C区では台木のフィシフオリアの根の酸素消費量はキュウリ自根のそれの1.5倍を示した. このような差は苗令の若いフィシフオリアの根とキュウリの根においても認められた.
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