ウンシュウミカンの栄養生長と花芽分化に及ぼす気温と地温の影響
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概要
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1年生カラタチ台ウンシュウミカン′興津早生′(Citrus unshiu Marc. cv. Okitsu Wase) を種々の気温 (実験I: 25°C, 実験II: 15, 30°C) と地温 (15, 20, 25, 30°C) を組み合わせた温度条件下で4月から6または7か月間生育させ, 栄養生長, 花芽分化, 春葉の肥料要素含量に及ぼす気温と地温の影響を調査した.地温が高くなるほど新梢の生長周期および総伸長量は増加した. 同一地温条件下では, 春枝の伸長量は低気温区の15°C区で, 高気温区の30°C区よりも大となったが,15°C区よりも30°C区で新梢の生長周期が多くなったため, 新梢の総伸長量には差がみられなかった. 乾物重は高気温または高地温区ほど大となる傾向を示した. 花芽は気温もしくは地温のどちらかが低くなれば分化した. すなわち, 気温が30°Cであっても地温が15または20°Cであれば花成は促進され, 地温が30°Cであっても気温が15°Cであれば花蕾の発生が認められた.気温と地温の組み合わせが25/30 (気温/地温), 30/25, 30/30°Cの場合には, 花蕾の発生は全く認められなかった. 春葉の肥料要素含量に及ぼす気温または地温の影響は小さかった. 栄養生長ならびに生殖生長に関する気温と地温の役割について考察した.
著者
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