メロン果実の成熟特性の品種間差異
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
4品種のメロン (Cucumis melo L.) について, 収穫適期前後の果実の糖蓄積およびCO2, C2H4放出量の変化と1,000ppm C2H4処理に対する反応について検討した.1. var. reticulatus Naud. に属する ‘Earl′s Favourite’, ‘IW-57’は climacteric 様のCO2放出量の上昇を示した. 特に, ‘IW-57’のCO2放出量の上昇は明瞭でピークも高くなった. また, C2H4放出量も多く, ピーク時には他の3品種の10倍以上であった. 果実のCO2放出量と貯蔵性の間に関連が認められ, 貯蔵性の低い‘銀泉’ (var. acidulus Naud.), ‘IW-57’ではCO2 放出量が多かった.2. C2H4処理は全ての品種で果肉の軟化を促進したが, ‘銀泉’では効果は小さかった. ‘Earl′s Favourite’, ‘IW-57’でも climacteric 期にはC2H4処理の効果は小さかった.3. ‘Honey Dew’(var. inodorus Naud.) は早い時期から可溶性固形物含量が高く, 開花後40日以降の変化は小さかった. 収穫適期においても収穫直後には, ショ糖の蓄積は少ないが, 追熟によってショ糖含量が増加した. 他の品種では, 収穫適期直前に可溶性固形物含量とショ糖含量が急激に増加した. ‘Earl′s Favourite’では収穫後可溶性固形物含量, 全糖濃度ともに低下し, 追熟の効果は認められなかった.4. ‘Honey Dew’の収穫直後の果実では可溶性固形物含量と糖濃度の相関は低かったが, C2H4処理後には高い相関が得られた. 他の品種では可溶性固形物含量と全糖濃度の間に高い相関が得られた. ただし, 可溶性固形物含量と全糖濃度の値は一致せず, 可溶性固形物含量は常にかなり高い値を示した.
- 園芸学会の論文
著者
関連論文
- ホウレンソウの雌性間性の発現に及ぼす抽だい後の日長の影響
- ホウレンソウ雌性間性株における突然変異誘発ならびに低シュウ酸個体の選抜
- ホウレンソウの自殖種子集団における雌性間性の発現に及ぼす温度の影響
- 花成誘導後の日長がホウレンソウの雌性間性の発現に及ぼす影響
- 放射線源とその線量がホウレンソウの生存率, 雌性間性および自殖性に及ぼす影響
- ホウレンソウの自殖性が異なる株の後代における雌性間性株の発現と間性花の発現頻度に及ぼす温度の影響
- 根域制限と日射比例給液制御を組み合わせた高糖度トマト生産システムの開発 : (第1報)根域容量と給液量が'ハウス桃太郎'の生育・収量・果実品質と養水分吸収に及ぼす影響
- 高温強日射時の遮光処理がトマト苗の乾物生産とエネルギー散逸に及ぼす影響
- 葉温低下処理によるトルコギキョウの抽だい・開花促進
- トルコギキョウのロゼット株と抽だい株における葉の形態と光合成特性
- ピート栽培における培地量と給液制御方法がイチゴの生育と 収量に及ぼす影響
- トマト花粉非崩壊型雄性不稔突然変異体の春季の不稔性ならびに世代間におけるその不安定性
- トルコギキョウの夜冷育苗中における培地の乾燥が日中の葉温上昇とロゼット化に及ぼす影響
- 灌液回数および根域容量がペチュニア'サフィニア・パープル'の生育に及ぼす影響
- セル成型トレイ育苗における培養土、灌水方法および灌水点がストックセル苗の育苗中ならびに移植後の生育に及ぼす影響
- DNAマクロアレイを用いたナス科野菜における連続光応答関連遺伝子の探索
- 根域容量と日射比例給液制御による給液量がトマトの生育・収量と果実品質に及ぼす影響
- 自動遮光制御による強光ストレスの軽減がトマトの果実発育に及ぼす影響
- イチゴ果実の部位別アントシアニン生成と糖、有機酸蓄積の遺伝
- 挿し苗時期とクラウンの深さがイチゴ苗の花芽分化に及ぼす影響
- ピート栽培イチゴの生育・収量に対する根域容量の影響
- イチゴ果実中アントシアニン濃度と組成の部位および品種による差異
- 養液栽培イチゴの新葉黄化現象とアンモニウム栄養との関係 : (第2報)培養液中アンモニウム濃度と苗の窒素栄養条件が葉中アンモニウム濃度に及ぼす影響
- 養液栽培イチゴの新葉黄化現象とアンモニウム栄養との関係 : (第1報)アンモニウム過剰施与とグルタミン合成酵素阻害剤による類似症状の発生
- イチゴ果実の部位別アントシアニン生成と糖、有機酸蓄積の遺伝
- 光質の異なる蛍光灯連続照明下でのピーマンの生育と乾物生産
- 日本産および外国産イチゴ品種における pelargonidin 3-malonylglucoside 生成能の分布
- イチゴの花芽発育に伴うクラウンおよび根でのペクチン質多糖類の消長とその品種間差異
- イチゴのクラウントと根における糖含量の周年変化
- イチゴの花芽発育にともなうクラウンおよび根でのペクチン質多糖類の消長に関する品種間差異
- イチゴ果実における pelargonidin 3-malonylglucoside 生成能の遺伝
- トレイ育苗したイチゴ品種の花芽分化に及ぼす気温と窒素栄養の影響
- 日射比例制御底面給液法で育苗したストックセル苗に対する適正液肥濃度の季節変化
- 晩秋の連続補光がピーマン苗の光合成および乾物生産に及ぼす影響
- 水ストレスがトルコギキョウの葉温上昇とロゼット化に及ぼす影響
- トルコギキョウのロゼット葉の形態ならびに光合成蒸散特性
- 高温条件下でのトルコギキョウの生育・開花に及ぼす苗低温処理の影響
- トルコギキョウのロゼット化誘導温度条件の検討
- 香川型イチゴピート栽培システム"らくちん"の開発 : (第5報)'女峰'の収量, 果実品質と養水分吸収に及ぼすCO_2施用と栽植密度の影響
- 伊那地方の露地条件下でのイチゴ主要品種の開花および着果特性
- 連続光の光強度がナスとピーマンの葉の生理障害とSOD活性に及ぼす影響
- 連続光による補光強度がナスとピーマンの苗の生育に及ぼす影響
- 1日当たりの灌液回数および根域容量がキクの初期生育に及ぼす影響
- ナスとピーマンの連続光処理に伴う葉の抗酸化活性および過酸化水素濃度の変動
- 赤色光と青色光蛍光灯照明下におけるピーマンの生育と光合成
- 昼夜間のピーマンの光合成と乾物生産に及ぼす昼間遮光と夜間連続補光の影響
- 香川型イチゴピート栽培システム"らくちん"の開発 : (第6報)排液ECと排液中養分濃度の関係に対する培養液組成とCO_2施用の影響
- 大果系イチゴ‘愛ベリー’の果実形質, 収量と窒素施肥量, 苗質との関係
- 大果系イチゴの奇形果発生に関する研究-1-奇形果の発生様相と雌ずいの発生について
- NFTにおける培養液冷却の効果
- イチゴの花芽発育に伴うクラウン内ペクチン質多糖類の消長と局在
- イチゴの花芽発育に伴うペクチン質多糖類の蓄積と局在に関する組織化学的観察
- 高冷地での短日処理によるイチゴの2年生株のえき花房誘導
- 高冷地での短日育苗処理によるイチゴの花成誘導
- 窒素形態がストックセル苗の生育と養分吸収に及ぼす影響
- メロン果実の成熟特性の品種間差異
- 長期株冷蔵による一季成りイチゴの夏穫り栽培
- イチゴの生育・収量と果実の糖・有機酸蓄積に及ぼすK栄養の影響
- 香川型イチゴピート栽培システム"らくちん"の開発 : (第8報)'女峰'の生育, 収量と品質に及ぼす培養液中NaCl濃度の影響