大雪山の高地湿原における微地形形成について
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概要
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本稿では, 大雪山上に発達する多くの高地湿原のうち黄金ケ原湿原と凡忠別岳東方湿原を例にとり, 泥炭堆積前の地形形成と泥炭堆積後の地形変化から, 泥炭地での微地形 (とくにケルミ-シュレンケ複合体) 形成について検討した。その結果, 泥炭堆積前にはソリフラクションローブの発達する周氷河性斜面が広がっていたと推定され, ローブによる斜面上での凹凸形成が泥炭の堆積およびケルミ-シュレンケ複合体発達のための地形条件をつくり出したと考えられる。ソリフラクションローブの形成時期は, 主として4,000〜3,000y. B. P. 頃である可能性が示唆される。また, ケルミ-シュレンケ複合体の一部は, 泥炭堆積後, 約200y. B. P. 以後に泥炭層自体の地すべり的マスムーブメントによってその基本的な凹凸が形成されたと考えられる。
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