非イオン界面活性剤のCOM安定性に及ぼす影響
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概要
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石炭と重油の混合燃料 (COM) は, 液体燃料に類似した取り扱いができ, かつ, 石油を約1/2節減できるため, 石油代替燃料としての価値が高い。そこで, 本報告では, 石炭とC重油を同時にボールミルに入れて粉砕する湿式粉砕法により製造したCOMを用いて, 各種添加剤の安定化効果を検討した。添加剤を用いないCOMは, 石炭の種類, すなわち, れき青炭, 亜れき青炭, 褐炭のいかんをとわずすべて不安定であり, 70℃ 1週間静置するだけで, 石炭が沈降凝結して流動性を失なった。そこで, COMの代表例として, れき青炭であるオーストラリア産のミラー炭と中東C重油との組み合わせCOMをとり上げ, これに各種非イオン界面活性剤を混合して, その安定化効果を評価した。その結果, ソルビトールを出発物質にしたプロピレンオキシドとエチレンオキシドの付加共重合体, あるいはこの共重合体のトリレンジイソシアナート橋かけ物からなる多鎖型高分子量非イオン界面活性剤が優れたCOM安定化性能を発揮することを見いだした。また, 一般的な低分子量の非イオン界面活性剤や直鎖型の非イオン界面活性剤はその効果がわるいことがわかった。
著者
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