2つのエステル基を有するビス第4級アンモニウム塩型分解性界面活性剤の合成と物性
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概要
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本稿では, 出発物質として天然物由来品である1-<I>O</I>-アルキルグリセロールを使用し, これをエステル化, 第四級アンモニウム化して酸またはアルカリにより分解する機能を備えたカチオン型分解性界面活性剤を開発した。これらは, 二親水基型ということでいずれも優れた水溶性を示した。cmcは, 通常の活性剤と比べた場合, アルキル鎖が同じものどうしでは, 約1オーダー小さくなり, ミセル形成能が優れていた。化学分解性は, アルカリ条件下では, 0.01Mで添加直後, 0.005Mでは約1日で分解した。酸分解性は, アルカリに比べ遅く1Mでは約1週間かまたはそれ以上, 2Mでは約5日を要した。活性汚泥による生分解性を測定した結果, ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイドの生分解性が約10%であったのに対し, 本研究の分解性活性剤は約40%とカチオン型の活性剤としては良好な値であった。さらに, 分解性活性剤の特徴を活かし活性剤をあらかじめ加水分解したものを測定したところ約80%と大幅に向上し, 非常に優れた生分解を示した。
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