油化学関連機能性物質の合成と応用に関する研究
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概要
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本総説は2000年日本油化学会賞の論文を中心にまとめた。エポキシドの反応を利用して新規な機能性物質およびその中間体の合成法を開発した。エポキシドとハロゲン化合物の反応で, 炭素-ハロゲン結合間にエポキシドが挿入された生成物を得た。エポキシドとカルボニル化合物の反応によって1, 3-ジオキソラン化合物が得られた。化学分解性界面活性剤やα, ω-型などの特殊型界面活性剤を開発した。主要な化学分解性界面活性剤は親油性基と親水基の連結部に1, 3-ジオキソラン環をもつ。化学分解性界面活性剤は使用後, 酸, アルカリやオゾンなどを添加することによって界面活性を失い, その結果生じる油性物質を回収できるので環境に優しい。またこれは乳化重合による高純度の高分子の合成にも有用であった。界面活性剤混合系の物性について検討した。ドデシル硫酸ナトリウム (SDS) -アルキルグルコシド (AG) 系やSDS-アルキルエトキシレート (AE) 系はSDSのナトリウムイオンの解離度がSDS単独系より高い。混合ミセルではSDS-AE系が相互作用をするのに対し, SDS-AG系は相互作用を殆んどしなかった。リポソーム中のプローブの漏れ率は界面活性剤の組成に大きく依存した。
- 2000-11-20
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