マスフラグメントグラフィーによる生体試料中のクロルヘキシジンの定量

概要

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マスフラグメントグラフィーにより生体試料中のクロルヘキシジン (CH) の分析法を開発した。試料適当量に0.1規定塩酸溶液5mlを加えて氷で冷却しながら超音波ホモジナイズしたものを遠心分離 (3,000rpm, 3分間) した。この操作を3回繰返し, 得られた上澄液に1規定水酸化ナトリウム水溶液5mlを加えてpH12.5∼13.0に調製した。その全量をエキストレルートカラムに添加して酢酸エチル40mlで溶離し, 溶離液を減圧下で約0.1mlに濃縮した。そして, 無水トリフルオロ酢酸0.2mlを加えて室温で2分間攪拌してCHトリアジン誘導体とした後, 窒素ガス気流下で蒸発乾固した。それに0.2モルトリメチルアニリニウムヒドロキサイドのメタノール溶液一定量を加えて, ガスクロマトグラフカラム内でオンカラムメチレーションしてCHトリアジンN-メチル誘導体とした後, マスフラグメントグラフィーによって同定・定量した。以上のような方法によるCH回収率は1∼10μgの範囲内で80%以上であった。本法は簡便, 迅速, 高感度・精度であるなどの特徴を有している。