食器および調理器具からのアルミニウム,シリコンの溶出
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概要
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食器および調理器具から溶出するアルミニウム,シリコン量をフレームレス原子吸光法およびICP発光分析法により測定し,溶出条件の差異ならびに反復溶出試験による溶出量の変化,表面状態が溶出量に及ぼす影響について検討した。1) 新品のアルマイトボール,ホウロウ引きボールからのアルミニウム溶出量は,溶出を反復したボールに比べ顕著に高値を示した。また溶出時間が長く,溶出温度が高くなるほどアルミニウム溶出量の増加傾向が認められた。冷蔵温度域における溶出量は極めて低値であり,経時的増加はほとんど認められなかった。冷蔵は食品の品質劣化の抑制のみならずアルミニウムの溶出量を低下させる点らも有用であることがわかった。2) 調理器具,食器ともに使用形態が多様である。器具からの溶出によるアルミニウム摂取量を算出するために各種条件における単位表面積当たりの溶出速度を求めた。3) 器具表面の細かい傷によりホウロウ引きボールからのアルミニウム濃度が増加し,ナイロンタワシ>クレンザー>無傷の順で高かった。溶出初期において特に著しい溶出を示す傾向が認められた。しかしアルマイトボールは日常の使用状態では傷が付きにくかった。4) 煮沸用アルミニウム製調理器具のうち,アルミニウム厚板鍋においては32.5μg/ml,プリンカップから19.2μg/mlの比較的高いアルミニウム濃度が認められた。5) ホウロウ引きボールからのシリコン溶出量はアルミニウムとほぼ同レベルであり,経時的変化においてもアルミニウムとほぼ同様の挙動が認められた。
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