消防業務の労働医学的研究

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概要

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東京都消防庁本郷消防署勤務者を対象として, 24時間勤務の労働医学的立場からの調査, 並びに測定を行ない, 次の如き結果をえた。1. 出火出動のない消防業務は, 肉体労作よりも, 精神労作に属し, 24時間の精神拘束は心理的にも身体的にも強い stress として働いている。特に, 監督者より消防士に自覚的疲労症状の訴えを多く出している。2. 一方, 出火出動となると重労働労作に転ずる。このエネルギー代謝率は, ホース車牽引13∼15, 手広め13∼15, 避難者救助作業6∼8のR.M.R.が得られた。又, 被検者の摂取栄養量は低カロリーで, 動物性蛋白質の摂取が少いことが知られた。3. 仮睡をとる条件下にあるが, 24時間勤務は強い精神集中の脱落をきたしている。各種機動車運転勤務は, 戦斗車が最も高い注意力を要することが知られた。4. 静的作業から動的作業への移行が準備過程を経ずして行なわれる業務のため, 循環器障碍発生に対する健康管理の要が認められた。

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