ガンと高血圧の相互関係についての疫学的研究(第1報) : 群馬県における死亡統計の観察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高血圧とガンが生物学的にantagonisticの関係にありという仮説を疫学的に群馬県資料について調べた。その方法として昭和25∼28年の脳出血および胃ガン死亡を取り上げ保健所別,市町村別にその関連をみた。観察には実数および粗死亡率,撒点図,関連表,脳出血/胃ガン死亡(y/x)比などを用いdissociationの程度を判断した。その結果両死亡率が地域的に高度にantagonisticな関係にあるとは思われないが一部の地区あるいは職業では明らかに一方の死亡(率)が高すぎる例があり,この仮説にあてはまるものがあることをみた。しかもいずれかというと胃ガン死亡が少なくて脳出血死亡が多すぎると考えられるところが目立ち,この逆の関係のものはきわめて稀である。したがつてかかる特別な地区あるいは職業こそ疫学的調査の対象として注目すべきであり,病因探究のおこなわれるべきことを示唆した。
- 日本衛生学会の論文
著者
関連論文
- ガンと高血圧の相互関係についての疫学的研究(第2報) : 都道府県別観察,とくにABO血液型との関連について
- ガンと高血圧の相互関係についての疫学的研究(第1報) : 群馬県における死亡統計の観察
- 亜鉛製錬所従業員のカドミウム特殊健康診断成績の検討 : 第2報 尿中Cd量測定成績
- 亜鉛製錬所従業員のカドミウム特殊健康診断成績の検討 : 第1報 1次健康診断成績の総括的観察
- 人体比重-体脂肪量に関する研究-1-夏季水泳プ-ル利用による水中体重測定法
- Study on Orthostatische Dysregulation in School Children