ポリメチルメタアクリレート中の過酸化ベンゾイルの定量法(第3報) : 光電比色法
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概要
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第1報第2報において,過酸化ベンゾイル(B.P.O)の分析法を述べて来たが,それにはそれぞれ特長があった.すなわち第1報ポーラログラフ法ではポリメチルメタアクリレートの中に染料が入っていても,多くの場合,何等差支えなく定量出来,第2報においては,染料があると全く不可能ではないが,定量し難い事があるが,手軽に精度,感度共によく分析出来,かつ重合の時に加えたB.P.O.は,たとえ重合後,何等かの方法でB.P.O.をこわしても,±10%程度の誤差を見込めば,加えたB.P.O.が定量出来るという大きな利点があった.しかし反面用いた重合物自体およびモノマーが定量波長たる276mμに多少の吸収を示し,これが重合物の過去の経歴により変動する事があるので,充分考慮した上でないとこの分析法は適用出来ない.これに代るべき方法として,過酸化物の性質を利用し,沃化カリから沃度を遊離せしめ,その色を比色する方法を行ってみた.この方法によれば,重合物自体に普通程度に着色していても,比色の時に工夫をすれば容易に沃度の色のみを測定し得るので,精度もよく,更らに感度もよくなって,ここにポリメチルメタアクリレート中のB.P.O.の定量法の研究は完結を見たので,第3報として報告する次第である.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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