ケイ酸塩中の鉄,アルミニウム,チタンのキレート滴定
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概要
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チタンを約1%以上含むケイ酸塩中の鉄とアルミエウムを正確にキレート滴定するには,分離操作なしでは非常に困難であるので,次の方法を用いて鉄,アルミニウムおよびチタンを定量した.アルカリ融解後,ケイ酸を雛別定量した口液にアンモニア水を加えて,鉄,アルミニウム,チタンを水酸化物沈殿として分離する。沈殿を塩酸に溶かして6<I>N</I>塩酸溶液とし,これをAmberlite LA-1の10%キシレン溶液と振って鉄を有機層に分離する.有機層の鉄は0.2<I>N</I>硝酸で逆抽出し,酒石酸水素カリウムを加えpHを約3.7に調節後,Cu-PAN指示薬,0.01<I>M</I> EDTAで鉄を定量する.水層のアルミニウムとチタンは次のいずれかの方法で定量する.<BR>(1)水層を蒸発乾固後希硝酸に溶かして0.1<I>M</I>硝酸酸性液とする.これにチタン量に過剰のEDTA溶液と過酸化水素を加えXO指示薬と0.01<I>M</I>ビスマス溶液で逆滴定してチタンを定量し,つづいてアルミニウム量に過剰のEDTAを加えpH5とし,0.01<I>M</I>亜鉛溶液で連続逆滴定してアルミニウムを定量する.<BR>(2)水層の一部をとり,過剰のEDTA溶液と過酸化水素を加え,XO指示薬,0.01<I>M</I>亜鉛溶液で逆滴定(pH5)してアルミニウムとチタンの合量を求める。水層の他の一部をとり,水酸化ナトリウム溶液を加えてチタンを沈殿分離したのち,灘液にリン酸二水素ナトリウムの少量を加えて微量のチタンをいんぺいしてからアルミユウムを上記の方法で定量する.チタンは合量からアルミエウム量を差し引いて求める.これらの方法を用いて合成試料および実際試料を分析し,良好な結果を得た.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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