高分子量アミンによる臭化水素酸-硝酸系からのビスマスの抽出分離 : 分析化学への高分子量アミンの応用(第7報)
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概要
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希臭化水素酸-硝酸混合系から高分子量アミン(主として,トリス-2-エチルヘキシルアミンの5vol%のキシレン溶液を使用)を用いてビスマスを抽出分離する条件について検討した.その結果,次の利点を有することが知られた.<BR>(1) きわめて低い臭化水素酸濃度(酸濃度が低いほどビスマスの抽出率を高める一方,他の多くの金属イオンの抽出率が低くなるので,0.05<I>M</I>臭化水素酸を使用)からでも,抽出後の水相が白濁することがないので,相の分離がきわめて容易に行なわれる.<BR>(2) 臭化水素酸系で一部抽出される亜鉛,スズ(IV),インジウム,鉛なども硝酸共存によりビスマスの抽出率をほとんど減ずることなしに,それらの抽出をおさえることができる.<BR>(3) 臭化水素酸-硝酸系で一部共摘出されるカドミウムは,有機相を0.5<I>M</I>硝酸で洗浄することにより,ほとんどを除去することができる.<BR>(4) ビスマスを抽出した有機相を一定過剰量のEDTA溶液(pH3.0〜3.8)で逆抽出することにより,ただちにビスマスのキレート滴定法(トリウム標準溶液による逆滴定)が可能となるので,ビスマスの斜離常法としで応用できろ.
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