メチルチモールブルーを発色剤とするガリウムの吸光光度定量法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
メチルチモールブルーは,ガリウム(III)と鋭敏に反応し,溶液のpH値に応じて2種の錯体を生成する.これらの反応は,微量のガリウムの定量に応用できる.<BR>生成する2種の錯体は,それぞれ565mμおよび515mμ付近に吸収の極大(試薬ブランク対照)をもち,前者はpH1.5〜1.8で最高の吸光度を与え,後者はpH4.5〜5.5で最高の吸光度を与える.発色にはいずれも加熱を必要とするが,生成する錯体はきわめて安定であり,最適条件においては,7〜84μg/25m<I>l</I>および7〜70μg/25m<I>l</I>までのガリウムを定量することができる.McConmell-Davidson法およびモル比法によって生成する錯体の組成について検討した結果,565mμ付近に吸収の極大をもつ錯体は1:1(ガリウム:試薬)の組成をもち,515mμ付近に吸収の極大をもつものは,1:2の組成をもつことがわかった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 某発電所取水口に於ける酸素欠乏事故についての調査報告
- 銅(II)-ネオクプロイン-クロムアズロールS三元錯体の生成とその銅(II)の吸光光度定量への応用
- ピロカテコールバイオレットによるインジウム(III)の溶媒抽出吸光光度定量
- スルホクロロフェノールSを発色剤とするトリウム(?)の吸光光度定量
- ジニトロヒドロキシアゾ?を発色剤とするビスマス(?)の吸光光度定量
- キシレノールオレンジによるクロム(III)の吸光光度定量法
- メチルチモールブルーを発色剤とするガリウムの吸光光度定量法
- メチルチモルブルーを発色剤とするインジウムの吸光光度定量法