タイロンによるタングステンの吸光光度定量法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
タイロンは微酸性においてタングステンと反応して313mμに吸収極大を有する錯体を形成する.この錯体はpH5.0において0〜0.5mgW/25m<I>l</I>の範囲でベールの法則に従う.0.001の吸光度を得るに必要なタングステンの量は0.025μgW/m<I>l</I>であり,313mμにおける分子吸光係数は7.6×10<SUP>3</SUP>である.タングステンータイロン錯体の組成を連続変化法および傾斜比法で求めると1:1のモル比が示される.<BR>妨害元素を除去するため,陰イオン交換樹脂(Dowex 1X-8硫酸型)のカラム(φ 1cm×4.5cm)に試料を吸着後,硫酸アンモニウム溶液で洗浄し,ついで0.5M水酸化ナトリウム-0.5<I>M</I>塩化ナトリウム溶液で溶離すると,タングステンは選択的にカラムより流出し,ほとんどすべての妨害元素より分離される.したがって,溶離液をそのままタイロンによる比色定量に供することができる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 希土類元素のクロマトグラフィーの展望
- パソコンを用いた電池の起電力の測定
- 小学校及び中学校における理科教科書にみるコンピュータの扱い
- 理科教育とコンピュータ利用
- 讃岐岩の微量成分について
- 高分子量アミンによる硫酸および硫酸アンモニウム溶液からのスカンジウムの抽出分離法
- ナフチルアゾキシンSによるスカンジウムの吸光光度定量法
- タイロンによるタングステンの吸光光度定量法
- タイロンによるニオブおよびタンタルの同時光度定量法