高分子量アミンによる硫酸および硫酸アンモニウム溶液からのスカンジウムの抽出分離法
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概要
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高分子量アミン(Amberlite LA-2)の10%キシレン溶液による硫酸および硫酸アンモニウム溶液からのスカンジウム,トリウム,ウラン(VI),ジルコニウム,希土類元素およびイットリウムの抽出率を求め,各種金属イオンからのスカンジウムの抽出分離法について検討した.その結果,0.1<I>M</I>硫酸-0.01<I>M</I>硫酸アンモニウム溶液から,10%LA-2キシレン溶液によって,スカンジウムはトリウム,ウラン(VI)およびジルコニウムとともにほとんど完全に抽出され,アルミニウム,カドミウム,コバルト,銅,ガリウム,マグネシウム,マンガン(II),ニッケル,イットリウムおよび希土類元素から分離される.ただし,鉄(III),インジウムおよびバナジウム(IV)との分離は不完全であった.次に,10%LA-2キシレン溶液中より1<I>M</I>硫酸によって,スカンジウムはトリウムとともに逆抽出されるが,ジルコニウムおよびウラン(VI)は有機層に残る.その有機層より5<I>M</I>塩酸によってジルコニウムを,また,10%炭酸ナトリウム溶液によってウラン(VI)を,それぞれに逆抽出する.本法に関して,トリウムはスカンジウムと行動をともにするので分離できない.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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