放射能分析の歴史 (III) : 放射壊変理論
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概要
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前回には, 初期における放射能関係の研究のうち, 放射線に関する実験的な研究について述べたが, 今回は放射能の本質の解明, 放射能の基本理論の確立に至る研究について述べることにする.<BR>放射能という現象が知られてきた当時, 最も重大にして説明困難と思われたのは, ウラン, トリウム, あるいはラジウムなどの放射性元素が, 不断にエネルギーを発散しながら, 少しも衰えることがないという事情であった.それはあたかも, エネルギー保存則をあざわらうかのように見えた.放射性元素の放出する尽きることのないエネルギーの源泉は, どこにあるのか?これに関して今世紀の初め, 多くの学者によっていろいろな意見が述べられた.ただしここでは, それらの諸説を解説することは省き, ただ, 正しい解釈であったRutherfordとSoddyの放射壊変理論とそれに至るまでの経過を概観するにとどめたい.
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