4-(2-ピリジルアゾ)-レゾルシンによる銅(II)の抽出-吸光光度定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
4-(2-ピリジルアゾ)-レゾルシンと銅(II)との赤色錯体をpH4〜5の溶液からリン酸トリブチルで抽出する微量の銅の吸光光度定量法について検討した.<BR>抽出に際して塩析剤として,塩化ナトリウムを使用することによって1回の抽出操作でほとんど完全に抽出された.<BR>モル吸光係数は1.56×10<SUP>4</SUP>であり,Sandellの表示法による感度は0.004μg/cm<SUP>2</SUP>である.また,4μg/m<I>l</I>までの銅量につきベールの法則に従った.<BR>ニッケル,バナジウム,コバルト,インジウム,鉄,ガリウムなどは妨害する.<BR>操作は次のとおりである.<BR>銅を含む試料溶液をアンモニア水と硝酸でpH4.5とし,緩衝溶液5m<I>l</I>,塩化ナトリウム3g,4-(2-ピリジルアゾ)-レゾルシンの0.1%アルコール溶液0.2m<I>l</I>を加えて,水で50m<I>l</I>とする.これにリン酸トリブチル10m<I>l</I>を正確に加えて1分間激しく振り混ぜる.2層に分離後,水層を捨て抽出層を吸収セルに移し550mμで吸光度を測定する.<BR>本法で鉛中の銅の定量を行ない,ジエチルジチオカルバミン酸塩法と比較した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- ビスムチオールIIによるパラジウム(II)の抽出-吸光光度定量
- 4-(2-ピリジルアゾ)-レゾルシン(PAR)によるビスマスの抽出・吸光光度定量
- N-ベンゾイルフェニルヒドロキシルアミンによる微量バナジウムの吸光光度定量法
- 4-(2-ピリジルアゾ)-レゾルシンによる銅(II)の抽出-吸光光度定量
- N-ベンゾイルフェニルヒドロキシルアミンによる微量の鉄の吸光光度定量