けい光X線法によるアルミニウム合金中のスズおよびジルコニウムの定量
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概要
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アルミニウム合金中の0.3%以下のスズおよびジルコニウムのけい光X線分析について検討した.まずSnK<SUB>α</SUB>(<I>n</I>=2)およびZrK<SUB>α</SUB>(<I>n</I>=1)の波長でX線強度(<I>I</I><SUB>E+B</SUB>)を測定したがそれぞれの元素の含有量(<I>C</I><SUB>E</SUB>)との相関はわるかった.バックグラウンド(<I>I</I><SUB>B</SUB>)の補正をしても同様であった。そこで亜鉛,銅およびニッケルによる吸収の補正を行なったところ,ほぼ満足すべき検量線が得られた.しかしこの方法は日常分析に用いるためには不便であるので,<I>I</I><SUB>B</SUB>を内標準とする散乱線内標準法を検討し,この試料に応用したところ,容易に良好な検量線を得ることができた.すなわち,(<I>I</I><SUB>E+B</SUB>-<I>I</I><SUB>B</SUB>)/<I>I</I><SUB>B</SUB>を<I>C</I><SUB>E</SUB>に対してプロットすると共存元素濃度の差に基因するばらつきがほとんど無視できるようになった.この検量線の精度(標準偏差)はスズについては0.0075%,ジルコニウムについては0.0069%であり,本法は迅速で精度の高い分析法であることが明らかになった.
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