メンブラン・フィルターを用いる大気中浮遊粒子状物質の発光分光分析
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概要
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不純物含有量の少ないメンブランフィルターを用い,大気浮遊微粒子の比較的長期にわたる平均組成を求める発光分光分析法を検討した.すなわち,ローボリューム・エアサンプラーにミリポアフィルター(AAWP-105)を装着し,20<I>l</I>/minで10日間連続通気し,粒径10μm以下の浮遊微粒子を捕集した.このフィルターの半分に0.2m<I>l</I>のエチルアルコールを浸潤させ,点火して約10秒間おだやかに燃焼炭化させ,その後低温灰化する.得られた灰分に13.0mgのインジウムとパラジウムとの混合酸化物粉末(2000:1)を混合し,さらに,これに等量の炭酸リチウムと黒鉛粉末の混合緩衝剤(1:1)を加え,ふたたびよく混合する.これをカップ型黒鉛電極に充てんし,ボイラーキャップをかぶせ,交流アーク8A,電極間げき2mm,スリット幅15μmで20秒間励起発光させた.本法により13種の微量元素が比較的簡便に分析でき,その定量値の変動係数は5.4〜21.4%であった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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