液相クロマトグラフィーにおける二成分系展開剤と段階フロントの関係 : 薄層クロマトグラフィーとカラムクロマトグラフィーの相関性の研究(第5報)

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概要

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薄層および乾式カラムクロマトグラフィーで極性および非極性の二成分系展開剤における溶媒組成と展開によるデミキシングの関係について研究した.<BR>非極性溶媒としてはベンゼン,シクロヘキサン,および四塩化炭素,極性溶媒としてはアルコール類,カルボン酸類,ケトン類,エステル類,塩基類を用いた.吸着剤はシリカゲル,展開そうはBN型展開そうを用いた.その結果,極性溶媒の数モルパーセントから数十モルパーセントの範囲内で,その濃度とデミキシングによるβフロントの移動率(K<SUB>β</SUB>値)の間にFreundlichの吸着等温式に基づく直線関係が成立した.この直線関係の成立する範囲内では同じ極性溶媒を同濃度含んだ展開剤系で比較するとK<SUB>β</SUB>値は,ほとんどの系でベンゼン系>四塩化炭素系>シクロヘキサン系の順に小さくなっていた.一方,各非極性溶媒に関して同様な比較をすると各極性溶媒系のK<SUB>β</SUB>値は,ほとんどのグループで分子量とともに増加していた.

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