妊孕能温存治療後に再発を認めた低悪性度子宮内膜間質肉腫の2症例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
低悪性度子宮内膜間質肉腫(low grade endometrial stromal sarcoma, LGESS)はまれな疾患で妊孕能温存治療後の良好な予後報告もあり,強い挙児希望がある女性から子宮摘出のinformed consentを得ることに難渋することがある.若年発症のLGESSに対して妊孕能温存治療が施行された2症例について,その後の転機を含めて報告する.【症例1】26歳時,子宮筋腫の診断で前医にて腹腔鏡下筋腫核出術が施行され,摘出標本にてLGESSと診断された.未経産で強い挙児希望のためmedroxyprogesterone acetate (MPA) 投与にて経過観察され, 32歳時(術後81ヵ月)当科へ紹介となった.超音波検査およびMRI検査にて子宮体下部左側の再発と左基靭帯への浸潤が疑われた.18F-fluorodeoxygrucose(18-FDG)PET検査では有意なFDG集積は認められなかった.子宮および両側付属器の摘出と骨盤リンパ節を郭清したところ,摘出標本にて子宮静脈骨盤側断端に腫瘍塞栓を認めた.【症例2】25歳未産婦.月経過多のため当科へ救急搬送され,粘膜下筋腫の診断にて捻除したところ摘出標本にてLGESSと診断された.残存腫瘍を認めたが子宮摘出の同意が得られず,MPA投与後に経頸管切除術,開腹腫瘍摘出術を順次施行した.最終手術から39ヵ月後に子宮筋層再発を認め単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術を施行した.その後3度骨盤内に再発し,3回の小腸切除を含む開腹手術と化学療法 (cisplatin) 併用放射線療法を施行した.最終手術にて残存小腸70cmのために人工肛門が造設されたので,在宅中心静脈栄養管理を開始した.最終摘出標本で高悪性度子宮内膜間質肉腫(high grade endometrial stromal sarcoma, HGESS)と診断されたため術後化学療法(IA療法:ifosfamide+doxrubicin)を施行している. 〔産婦の進歩63(2):99-105,2011(平成23年5月)〕
著者
-
廣田 誠一
兵庫医科大学病院病理部
-
羽尾 裕之
兵庫医科大学病院病理部
-
坂根 理矢
兵庫医科大学内科学呼吸器・RCU科
-
羽尾 裕之
兵庫医科大学 産科婦人科学講座
-
鍔本 浩志
兵庫医大
-
小森 慎二
兵庫医科大学産科婦人科学教室
-
鍔本 浩志
兵庫医科大学産科婦人科学講座
-
小森 慎二
兵庫医科大学 分娩部新生児部
-
金澤 理一郎
兵庫医科大学
-
廣田 誠一
兵庫医科大学 放射線医学講座
-
坂根 理矢
兵庫医大
-
池田 ゆうき
兵庫医大
-
井上 佳代
兵庫医科大学産科婦人科学講座
-
池田 ゆうき
兵庫医科大学産科婦人科学講座
-
池田 ゆうき
兵庫医科大学産科婦人科学教室
-
鍔本 浩志
兵庫医科大学産科婦人科学教室
-
廣田 誠一
兵庫医科大学
-
羽尾 裕之
兵庫医科大学病理部
-
坂根 理矢
兵庫医科大学産科婦人科学講座
-
鍔本 浩志
兵庫医科大学産科婦人科
-
井上 佳代
兵庫医科大学産科婦人科
関連論文
- 13.左肺全摘術後17年目に再発を来した腺様嚢胞癌の1例(第86回 日本呼吸器内視鏡学会近畿支部会)
- 尿路感染を契機に急性発症した抗ミトコンドリア抗体陽性の自己免疫性肝炎の1例
- 非喫煙30歳代女性に発生した原発性気管癌の1切除例
- O-44 潰瘍性大腸炎患者における大腸洗浄液細胞診の検討-第1報-(消化器, 第48回日本臨床細胞学会総会)
- 消化管間質腫瘍(GIST) (特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度) -- (消化管)
- DP-014-7 メシル酸イマチニブ二次耐性GISTに対するリンゴ酸スニチニブの使用経験(第108回日本外科学会定期学術集会)
- WS-7-6 イマチニブ治療におけるGIST二次耐性腫瘍 : KIT遺伝子解析からみた集学的治療の必要性(第107回日本外科学会定期学術集会)
- O-7 潰瘍性大腸炎患者における大腸洗浄液細胞診の検討 : 第2報(消化器1,細胞学・基礎と臨床の架け橋,第49回日本臨床細胞学会総会(春期大会))
- 20.ゲフィチニブ投与中に肺結核を発症した肺腺癌の1例(第88回日本肺癌学会関西支部会,関西支部,支部活動)
- 31. 偽中皮腫性発育を示した肺原発と考えられる印環細胞癌の1例(第85回 日本肺癌学会関西支部会,支部活動)