遺伝性メトヘモグロビン血症の1家系
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概要
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チアノーゼを主訴とした精神発達遅延の患者を発端者とし,遺伝性メトヘモグロビン血症(以下遺伝性Met-Hb血症)の1家系を発見したので報告する.症例は22才,女.両親血族結婚.生下時よりチアノーゼあるも心肺異常なし. IQ 32.血色素吸光度曲線で630nmにMet-Hbのピークを認め20.9%と定量された.家族の検索でチアノーゼのない同胞1名は正常,両親はMet-Hb正常でNADH-ジアホラーゼ活性50%,患者とチアノーゼのある同胞2名はMet-Hb高値でNADH-ジアホラーゼ活性20%, GSSG-リダクターゼ活性50%であつた.遺伝性Met-Hb血症の報告は250例あるが精神発達遅延合併は12〜16%にすぎず, NADH-ジアホラーゼとGSSGリダクターゼの活性低下はBianchi-Scarráの報告があるのみである.
著者
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井上 純一
社会保険広島市民病院内科
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野村 正博
社会保険広島市民病院内科
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柴田 醇
社会保険広島市民病院内科
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赤木 笑入
社会保険広島市民病院内科
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中西 信輔
岡山大学医学部第一内科
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網岡 逸男
社会保険広島市民病院内科
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前田 種雄
社会保険広島市民病院内科
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石田 明
社会保険広島市民病院内科
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中川 昌壮
岡山大学医学部第一内科
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