肝硬変を合併した肝原発悪性リンパ腫の1例
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概要
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症例は55歳,女性,主婦.1979年7月検診にて肝障害を指摘される.自覚症状なく慢性肝炎(non B)と診断され通院加療.1982年8月肝シンチグラムにてspace occupying lesion (SOL)を指摘され入院.貧血,黄疸,リンパ節腫脹等なく肝腫大を認めた.肝機能検査上LDHの高値(1,088mIu/ml),Ferritinの上昇(300ng/ml)あり,AFP, CEAは異常なし.腹部エコー,腹部CT,血管造影等の画像診断にて硬変合併肝細胞癌と診断し,OK-432とHCFUによるimmunochemotherapyを行ったが1983年3月肝不全にて死亡した.剖検にて乙型肝硬変であり,肝右葉上部に肝外発育を示す大きさ14×10×8cmの帯黄灰白色の腫瘤を認めた.組織学的に明瞭な核小体を有する大型の腫瘍細胞で細胞相互の結合性はなく,電顕やperoxidase antiperoxidase染色(PAP染色)により肝原発悪性リンパ腫,Lymphoma Study Group分類(LSG分類)のびまん性リンパ腫,大細胞型(non-cleaved, B cell)と診断した.
著者
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