3セグメント形式分離機による上昇水滴の捕集
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概要
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本報では工業的に利用されている代表的な上昇液滴用分離機である3セグメント形式分離機の捕集機構, 部分捕集効率および再飛散時の性能を検討した結果を述べる.3セグメント形式分離機の幾何形状を近似する2次元モデルベンドを考え, 乱流混合のため半径方向の粒子濃度分布が一様であると仮定して, 粒子レイノルズ数が1より大きい場合について理論捕集効率を求めた.その計算結果は実測値と良好に一致しており, たとえ慣性パラメータの値が同じであっても, 通常用いられる風速範囲では, 粒子流体抵抗がストークス域にないため, 高風速程捕集効率は低い.<BR>羽根上の再飛散防止溝は部分捕集効率には影響を与えないが, 圧力損失を1.7倍に高める.さらに同防止溝は気流速度が再飛散開始風速を超えた場合の捕集効率の急激な低下を防止するが, 再飛散開始風速は低下する.したがって防止溝はあまり必要ないと考えられる.<BR>疎水性の羽根を用いる場合には捕集水滴は半球状に凝集して気流中に突出するので再飛散開始風速はかなり低下するが, 一方吸水性の表面も捕集水の膜が厚くなり再飛散開始風速を低下させる.しかし垂直な羽根下端 (前縁) は顕著に再飛散を防止する.
- 社団法人 化学工学会の論文
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