集塵用濾布性能の基礎実験
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概要
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濾布集塵は, 代表的な高性能乾式集塵の一つであるが, その基礎的な研究は少ない.本報では, 9種類の濾布と3種類の炭酸カルシウム粉塵を用いて, 織濾布とフェルト濾布の集塵性能の比較, および未使用濾布と使用済み濾布の性能の比較を実験的に検討し, 次の結論が得られた.<BR>1) 圧力損失は, フェルト濾布では粉塵負荷にほぼ比例するが, 織濾布では低粉塵負荷で急上昇した後, 中高粉塵負荷で粉塵負荷に比例する.<BR>2) 圧力損失は濾過速度の1より大きいべき乗に比例する.<BR>3) 同一粉塵負荷での圧力損失と濾過速度とは, 粉塵層の圧密や崩壊現象のため, ヒステリシス関係を示すことは, 従来の結果と同様である.<BR>4) 比較的低い濾過速度では, 濾布の種類によらず, 中高粉塵負荷域でほぼ完全捕集となるが, 濾過速度が速くなるほど, 積算および瞬間通過率は大きくなる.<BR>5) 3μm以上の通過粒子は, きわめて短時間の集塵で激減するが, 2μm以下は, 局所的な粉濾層の崩壊のため, 比較的長期間通過する.<BR>6) 使用済み濾布と未使用濾布の圧力損失特性は, ほとんど変わらないが, 集塵率は使用済み濾布の方がよい.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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井伊谷 鋼一
京都大学工学部
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牧野 和孝
京都大学工学部
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森 康維
京都大学工学部 化学工学科
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久堀 保
京都大学工学部 化学工学科
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石塚 昌義
京都大学工学部 化学工学科
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井伊谷 鋼一
京都大学工学部 化学工学科
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森 康維
京都大学工学部 化学工学教室
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