Ni錯体を用いたアダクト晶析機構と<I>p</I>-キシレンクラスレート組成
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概要
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テトラ (4-メチルピリジン) ニッケル (II) チオシアネートとp-キシレンとのクラスレート結晶組成は主として溶液組成と結晶の析出温度によって決まるが, これらの相関性について微分晶析法による検討を行った。この場合のアダクト晶析機構は<I>p</I>-キシレンとNi錯体との反応により生成する液状<I>p</I>-キシレンクラスレートと溶媒として使用した (メチルセロソルブ+4メチルピリジン) 混合物と錯体との反応によって生成する液状の溶媒分子クラスレートとの競合的析出によるものと考えられる.この晶析モデルによって, 結晶組成を溶液組成の関数として表す半実験式が導出された.本式中には, <I>p</I>-Xクラスレートの飽和溶解度に対応するパラメータが含まれており, 結晶組成は<I>p</I>-Xクラスレートの過飽和度の関数として表される.さらに, 本式を用いて算出した結晶組成が, 溶液温度が20, 30, および40℃の微分晶析によって得られた実測値とほぼ一致することが確かめられた.
- 社団法人 化学工学会の論文
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