肝疾患における血清リポ蛋白の変化と,in vivo, in vitroにおけるICGとの結合

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概要

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急性肝炎と肝硬変症における血清リポ蛋白の変化を超遠心分離法により検討した.併せてin vivo, in vitroにおける血清リポ蛋白とICGの結合を検討し以下の結果を得た.i)急性肝炎ではHDL-Cが著明に減少し,LDLとHDLでコレステロールエステル比の低下と相対的な中性脂肪の増加がみとめられた.ii)肝硬変症ではVLDLが減少し,HDL-Cの減少は軽度であった.LDLとHDLでコレステロールエステル比が低下し,相対的な中性脂肪の増加がみとめられた.VLDLの減少は非代償性肝硬変症においてより著明であった.iii) in vivo, in vitroにおける血清リポ蛋白とICGの結合は各リポ蛋白分画の増減を反映しており,各リポ蛋白分画の脂質量あたりのICG結合量には著明な差がみとめられなかった.iv) in vivoにおける各リポ蛋白分画結合ICGの消失曲線をみると,各リポ蛋白分画間で消失率には差がみとめられなかった.
社団法人日本肝臓学会の論文

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