腹腔動脈造影による肝細胞癌の動門脈吻合に関する研究
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概要
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肝細胞癌154例に腹腔動脈造影を行い,87例(56%)に門脈内腫瘍塞栓の存在を示す所見である動門脈吻合(A-V shunt)を認めた.1次分枝以上の門脈枝の出現(Type II)は51例(33%)で,逆行性の流れが見られた.2次分枝以下の門脈枝の出現(Type I)は36例(23%)で,順行性の流れであった.食道・胃静脈瘤の頻度は,Type IIのA-V shunt群78.9%とA-V shuntを認めない群50.9%に有意の差が見られた.自覚症状発現時および化学療法開始からの生存期間は,Type II群はA-V shuntを認めない群に比べ,有意に短かった.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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