原発性肝平滑筋肉腫の1剖検例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
臨床的に肝細胞癌を疑ったが剖検により原発性肝平滑筋肉腫と判明した1剖検例を報告した.患者は60歳の男性で心窩部痛と右季肋部膨隆を主訴として入院した.入院前の約3カ月外来にて胃潰瘍の治療を受けていたが,軽快せず入院を勧めた.入院時著明な肝腫大があり,臨床検査より肝癌を疑い加療するも肝腫大が急速に進行し,また頻回の吐下血をきたして入院後28日目に死亡した.剖検上,肝臓は約3,200gで,右葉の大部分は灰白色の腫瘍で占められ周囲臓器への浸潤が認められたが遠隔転移はなかった.組織内には紡錘形細胞が束状に錯綜し,一部多形細胞を混ずる平滑筋肉腫の像で分裂像も豊富であった.主腫瘤は肝右葉にあり肝原発と考えた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
内藤 公一
大阪日赤内科
-
清水 達夫
大阪赤十字病院 消化器内科
-
中嶋 健一
大阪赤十字病院 内科
-
内藤 公一
大阪赤十字病院内科
-
早稲田 則雄
大阪赤十字病院内科
-
佐々木 正道
阪赤十字病院病理
-
清水 達夫
大阪赤十字病院 内科
-
中嶋 健一
大阪赤十字病院内科
関連論文
- 新生児低Ca血症をみた母親の副甲状腺癌の1例 : 第126回東海地方会
- Lamivudine を含む集学的治療が奏効した、原田病合併B型亜急性劇症肝炎の1例
- 胆道系酵素異常を呈する慢性肝疾患に対するbezafibrateの有効性
- 生体部分肝移植にて救命できた亜急性型劇症肝炎の1例
- 一過性血流障害を呈し,bezafibrateにより血清ALP値の著明な改善をみた原発性硬化性胆管炎の1例
- 交通外傷により総胆管狭窄をきたした1例
- 大酒家肝硬変に発生した多発性肝過形成結節の1例
- 内視鏡的粘膜切除術前の経カテーテル動脈塞栓術が出血防止に有用と考えられた上部消化管巨大隆起性病変の2症例
- 肝細胞癌に対する経皮マイクロウェーブ凝固療法―局所再発の有無から検討した適応と限界,電極針の必要穿刺回数について―
- 肝細胞癌に対する経皮的ラジオ波熱凝固療法(RFA)の検討
- 肝細胞癌に対する経皮マイクロウェーブ凝固療法―AdvantageとDisadvantage―
- ビタミンK経口投与と血漿中濃度 : 慢性肝疾患における検討 : 一般研究発表要旨
- 156 SLEにおける肝障害(第3報)
- 71 SLEにおける肝障害(第2報)
- 409 抗ミトコンドリア抗体、抗セントロメア抗体陽性の膠原病に於ける肝障害の検討
- 133 SLEにおける肝障害 : 肝シンチ所見を主として
- 74 SLEにおける肝障害
- 大阪赤十字病院におけるB型肝炎院内感染予防対策-2-
- 肝細胞癌における血中HBe抗原,HBe抗体の検索と考察
- 亜急性肝炎に関する臨床的研究
- Mallory体の多発をみた原発性肝癌の2剖検例
- 劇症肝炎とα-Fetoprotein
- HB抗原陽性肝疾患多発15家系の調査成績 : 環境因子と遺伝体質的因子の検討
- Levamisoleによる原発性肝細胞癌の免疫療法
- 原発性肝平滑筋肉腫の1剖検例
- 肝癌細胞内にHBc抗原を認めた1症例
- 動脈塞栓術後DICを併発した肝細胞癌の1症例
- タイトル無し