α-Naphthylisothiocyanateによる実験的胆汁うっ滞症の研究 : 胆汁酸代謝を中心として
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概要
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ラットにα-Naphthylisothiocyanate(ANIT)を経口投与して胆汁うっ滞を起こさせ,胆汁中胆汁酸の濃度測定,組成分析を行って胆汁酸代謝にいかなる変化がみられるかを検討した.さらに,ANITによる胆汁うっ滞に対するPhenobarbitalの影響についても併せて検討した. <BR>ANIT1回投与後2日目のラット胆汁中の胆汁酸量は胆汁量と相関して減少し,投与前の約1/5となった.また,ケノデオキシコール酸,デオキシコール酸などジヒドロキシ胆汁酸がほとんどみられずトリハイドロキシ胆汁酸の1つであるβ-ムリコール酸の組成比増氏が目立った.通常,β-ムリコール酸はケノデオキシコール酸を経由して生成されるがANITの投与をうけたラット肝では別の生成経路が想定された.Phenobarbital前処置ラットでは胆汁うっ滞がより早期に起こり,肝細胞障害も高度であったが胆汁うっ滞の回復には促進的に作用した.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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