家族的に発現した血中ICG消失の遅延に関する研究 : 第一部 一近親婚家系における肝疾患を伴わない血中ICG消失遅延の調査
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概要
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愛媛県南部における一近親婚家系の生存者(3代)を調査し,肝疾患を伴わないにもかかわらずきわめて高度のICG排泄遅延を示す患者を5名確認した.この5名におけるKICGは0.011から0.025でありKBSPは0.082から0.116であった.5名の患者の中4名の両親は血族結婚をしていた.血族結婚をしていない患者の子供はすべて正常者であった.これらの事実はこの病態が常染色体劣性遺伝子に起因する可能性を示唆すると考えられた.本疾患の病態論的本質はなお不明であるが,アセチルサリチル酸およびブロベネシッドの投与実験,各種溶液におけるICGの吸収曲線などからICGの肝細胞への取込みの過程に障害があると想像された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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