溶液温度の限外濾過特性に与える影響
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概要
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ポリスルホン耐熱性膜, セラミック膜を用い, 液温を変化させて実験を行い, 液温度が濃度分極現象に及ぼす影響, および膜性能を表す3つの輸送係数, すなわち, 純水の透過係数<I>L</I><SUB><I>p</I></SUB>, 反射係数σ, 溶質の透過係数<I>P</I>の温度依存性について検討した.<BR>その結果, 濃度分極の補正に必要な物質移動係数<I>k</I>は, 高温下においても, 流速変化法または乱流におけるDeisslerの式を使って求められることが明らかとなった.また, 液温の上昇に対しては, 透過流束の増大に伴って, 膜面へ移動する溶質量は増加するが, 同時に, 物質移動係数も大きくなるため, 結果的に, 膜面濃度は高くならないことも明らかとなった.<BR>輸送係数については, <I>L</I><SUB><I>p</I></SUB>は液温の上昇と共に増大するが, これは透過液粘度の温度依存性で説明できること, σは液温の変化にかかわらず一定となること, <I>P</I>は液温の上昇に伴う溶質の拡散係数の変化に応じて増加することが明らかとなった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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中尾 真一
東京大学工学部 化学システム工学科
-
木村 尚史
東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻
-
中尾 真一
工学院大学工学部環境科学工学科
-
中尾 真一
東京大学工学部化学システム工学科
-
木村 尚史
東京大学工学部化学システム工学科
-
野村 剛志
東京大学 生産技術研究所
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中尾 真一
東京大学工学部 化学工学科
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中尾 真一
東京大学工学部
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木村 尚史
東京大学工学部 化学工学科
-
木村 尚史
東京大学工学部
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