電解酸化法によるアルカリ水溶液中での石炭の分解
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概要
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石炭を効率よく分解する方法として, 電解触媒であるメディエーターを用いた電解酸化を取り上げ, これをアルカリ性の石炭スラリーに適用した.水の分解による酸素の発生を抑えて効率的に石炭のみを酸化分解するためのメディエーターを, 石炭の酸化還元電位及び陽極の酸素発生電位を基に探索し, 酸化還元対Fe (CN) <SUP>3-</SUP><SUB>6</SUB>+e=Fe (CN) <SUP>4-</SUP><SUB>6</SUB>が有効なメディエーターの一つであることを明らかにした.このメディエーターを太平洋炭の電解に適用し, その有効性を示した.さらに, このメディエーターが他の石炭にも使用可能かどうかを, 電解反応を構成する化学反応過程の速度を種々の石炭について調べることにより検討した.その結果, 化学反応過程の速度は炭種に著しく依存し, 概して石炭化度の高いものほど酸化速度が小さいことがわかった.このことはFe (CN) <SUP>3-</SUP><SUB>6</SUB>+e=Fe (CN) <SUP>4-</SUP><SUB>6</SUB>が比較的石炭化度の低い石炭に有効なメディエーターであることを示している.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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佐藤 志美雄
山形大学工学部 物質化学工学科
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村形 忠弘
山形大学工学部物質工学科
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森下 郁郎
山形大学工学部 物質工学科
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村形 忠弘
山形大学工学部 物質工学科
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高橋 堅哉
山形大学工学部 物質工学科
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佐藤 志美雄
山形大学工学部 化学工学科
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佐藤 志美雄
山形大学工学部 物質工学科
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