高温流動層によるポリエチレン粒子の部分燃焼熱分解ガス化 : 円錐型ガス分散器による分解成績および操作条件
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概要
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廃プラスチック再資源化技術の実用化を目指した基礎研究として, 円錐型ガス分散器を取り付けた内径57.5mm, 高さ600mmの高温流動層装置を用いて, 部分轍による連続的なポリエチレン粒子の熱分解ガス化を行い, 熱分解成績, 操作条件および部分燃焼率について検討した.<BR>円錐型ガス分散器は多孔板型に比べて優れた熱分解成績を示した.円錐型ガス分散器を用いた流動層は, 濃厚層とフリーボード部の中間に独特の希薄層を形成し, 流動化ガスを低減しても高い流動層高を維持できる.これが流動層におけるガスの滞留時間を長くし, 反応管内の温度をガス化に適切な範囲に制御して, ガス化に効果的に作用していることがわかった.また効率的な熱分解ガス化を行うための適切な操作条件を探索すると, 流動化ガスである空気の最小供給量は<I>U</I><SUB>0</SUB>/<I>U<SUB>mf</SUB></I> (600℃) 値で約1.4, ポリエチレン粒子の最大負荷量は空気比で約0.23であった.このとき流動層内の温度は730℃に制御でき, 生成ガスの発熱量は約13.1MJ/Nm<SUP>3</SUP>に, 可燃性ガスへの転換率は約82wt%に達した.またこの条件での部分燃焼率は約6.5wt%, その熱分解への熱効率は約42%と推算された.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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明畠 高司
東京理科大学工学部
-
富田 治
東京工業大学大学院総合理工学研究科
-
梶内 俊夫
東京工業大学大学院総合理工学研究科
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〓 成根
韓国国立昌原大学校
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富田 治
東京工業大学大学院総合理工学研究科 化学環境工学専攻
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明畠 高司
東京理科大学
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