沈着層からの気流による粒子の再飛散
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概要
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円筒流路を用いて空気流による粒子の再飛散に関する実験的検討を行った.完全分散されたフライアッシュ・エアロゾル粒子は粒子沈着により流路の内壁面に粒子層を形成する.その後, 粒子は空気流速が段々増加することにより再飛散する.この再飛散現象はテレビモニターにより観察され, ビデオテープに録画された.その結果, 再飛散は沈着粒子層の構造に大きく依存することがわかった.粒子層の充填率が小さいほど, あるいは表面粗さが大きいほど粒子は凝集体として飛散しやすい.飛散限界速度は充填率および表面粗さによってにく相関できた.さらに, 粒径の小さい凝集粒子ほど飛散は起こりにくいことがわかった.再飛散する最小凝集粒子の粒径 (限界粒子径) は空気流による分離力の最大値に対応する.この限界粒子径は粒子層の初期の表面粗さに反比例し, 空気流速の増加とともに指数関数的に減少する.これらの実験結果は凝集粒子に対する流体抵抗力と粒子層引張り破断強さのつり合いを仮定した解析によって定性的に説明された.
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