酒類中の1-メチル-1, 2, 3, 4-テトラハイドロ-β-カルボリン : (1-MTHBC) の定量
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概要
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FTD付ガスクロマトグラフを用いて, 酒類中の1-MTHBCを定量した。市販の酒類中の濃度は, 一部の例外を除き, 50ppb以下であった。<BR>検液から, 3%イソアミルアルコールトルエン溶液および1N塩酸を用いて抽出したものをPFPAでアシル化したのち, GCで分析した。GCには, ソルベントレス試料導入装置をつけ, カラムは, 溶融石英キャピラリーカラム (シリコンOV-17, 25m L., 0.24mm i. d., SCOT) を用いた。<BR>1-MTHBCの濃度は, ビールにおいては, 127ppbのものがあったが, それ以外は3.4〜49.8ppbであり, 種類やメーカーによる差は著明ではなかった。ワインでは, trace (<0.5ppb) 〜40.4ppbであった。赤ワインの大部分は濃度が高く, ロゼと白はともに低かった。清酒では, 357ppbと高濃度の1例を除くと1.1〜9.8ppbでむしろ他の酒類より低く, 等級や種類による差は明瞭ではなかった。その他の酒類では, リキュール類がtrace〜38.1ppbとやや高いものがあったが, 甘味果実酒はn. d. (<0.1ppb) 〜2.3ppbと低く, そのほかのものはn. d. 〜10.7ppbであった。ウイスキー, ブランデー, 焼酎などの蒸留酒からは検出されなかった。本法の感度は, 酒類中の1-MTHBCを定量するのに十分であった。
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