複合センシングによる屋内通路の環境把握と形状可変クローラの自律移動制御実験
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概要
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少数のセンサを複合的に用いることにより, 多くの環境センシング情報を得ることができ, 複雑に変化する屋内通路を自律移動できることを実験により示した.<BR>一般に屋内通路には階段や段差などがあり, それを乗越えて自律移動するためには多くの環境センシング情報が必要である.一方, 自立型の移動ロボットは荷重搭載スペース, 電源容量等に厳しい制約があり, センサのハードウエアは最少限にしなければならない.同種のセンサや異種のセンサを組合わせて複合的な使いかたをすれば, センサの数より多いセンサ情報を引出すことができ, しかも単一のセンサでは得られない情報を得ることが出来る.筆者等は形状可変クローラの移動制御にこのような複合センシングの考えかたを適用し, 階段や段差を含んだ屋内通路を自律移動するために必要な情報とそれを得るための最少限のセンサの組合わせを選択し, 具体的なセンシング方法を検討した.次に主要な環境条件に対しこれらのセンサデータを用いた自律移動制御の基礎実験を行い, 有効性を確認した.最後に階段や段差を含んだ実環境に近いモデル通路に対し一巡自律移動実験を行い, 完全自律移動ができることを確認することができた.この移動制御には6種26個のセンサを用いて得た27種42通りのセンサ情報を用いた.