痔核に対する古典的結紮療法
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概要
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最近,肛門疾患に対する古典的療法は根治性が高く,肛門機能に愛護的な方法であることが再評価されるようになってきた.また,本間棗軒の「瘍科秘録」に記載されている痔核に対する結紮療法の手技は非常に単純化されているので,その概念を理解すれば一般的な痔核切除術よりはるかに容易であると考える.筆者らは,以前よりこの痔核結紮療法を基本的術式として,3度以上の内痔核や外痔核を伴った脱肛にday surgeryで実施し,良好な成績を収めてきた.過去5年間に実施した1369例の術後成績は,出血が7例(0.51%),排尿困難が2例(0.15%)に認められた.平均治癒日数は29,1日であったが,瘢痕創は柔らかくてsoiling,ガス漏れなどの後障害を訴える症例はなかった.したがって,古典的療法である痔核結紮術は,日常生活に支障の少ない外来手術として評価できる術式と思われた.
- 日本大腸肛門病学会の論文
- 2003-10-01
著者
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