ネコの睡眠-覚醒周期に対する5-(<I>o</I>-chloropheny1)-1-methyl-7-nitro-1, 3-dihydro-2H-1, 4-benzo-diazepin-2-one (ID-690)の影響
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概要
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慢性電極植込みネコを用いて,睡眠-覚醒周期に対するID-690〔5-(<I>o</I>-chloropheny1)-1-methyl-7-nitro-1, 3-dihydro-2H-1, 4-benzodiazepin-2-one〕およびnitrazepamの作用を検討した.ID-690およびnitrazcpamは全記録時間における覚醒期を増加し,徐波睡眠期および逆説睡眠期を減少した.さらに逆説睡眠期の出現を遅延し,出現数を低用量(0.03mg/kg)で増加し,高用量(ID-690 0.3mg/kg以上,nitrazepam 1mg/kg以上)で減少した.ID-690の覚醒期,徐波睡眠期および逆説睡眠期に対する影響は,いずれも0.3mg/kg以上の投与量で認められたが,nitrazepamの逆説睡眠期に対する影響は0.1mg/kg以上の投与量で認められ,一方覚醒期および徐波睡眠期に対する影響は1mg/kg以上の投与量で認められた.すなわち,nitrazcpamの覚醒期に影響をおよぼす投与量と逆説睡眠期に影響を示す投与量は異っていたが,ID-690は覚醒期と逆説睡眠期に同じ投与量から影響を及ぼした.さらに,今回検討した2つのbenzodiazepine系化合物は逆説睡眠期に対して投与量によって異なる促進的および抑制的な2つの作用を示すことが明らかになった.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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