カルシトニンおよびビタミンD3がエストロジェン投与によって形成された骨髄骨に及ぼす影響
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概要
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ウズラの骨髄骨形成に及ぼすエストロジェン,ビタミンD3およびカルシトニンの影響について,雄ウズラ200羽を用いて,大腿骨の骨髄骨の経日変化を画像解析装置で調べた.1. 骨髄骨の石灰化した部分と類骨部分はアルシアンブルー染色とコラーゲンの免疫染色を組み合わせることによって,画像解析装置で測定することが可能になった.2. エストロジェンを投与した雄ウズラの大腿骨は2日目に骨髄骨が形成され,骨髄腔断面の骨髄骨帯の占める割合は6-8日目に最大となり,15日目には消失した.骨髄骨の石灰化した部分は全実験区とも6-8日目が最大で,15日には消失した.骨髄骨の類骨部分は全実験区とも4-5日目が最大で,12日目には消失した.3. 雄ウズラの骨髄骨の形成にはビタミンD3やカルシトニンの明瞭な影響は見られなかった.しかし,骨髄骨が消失する10日目より12日目にかけて,骨髄骨の石灰化した部分がカルシトニン投与区で,カルシトニン非投与区に比べて急激に減少していることが認められた.4. 血清中のカルシウム(Ca)値はエストロジェン投与後,全実験区で増加し,5-6日目に最大(100mg/100ml)となったが,8日目以降は急激に減少した.カルシトニン投与区では10日目に正常のCa値に戻り,カルシトニン非投与区では12日目に正常のCa値に戻った.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
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土屋 剛
石巻専修大学理工学部
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Tsuchiya T
Laboratory Of Animal Morphology Faculty Of Agriculture Tohoku University
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土屋 剛
石巻専修大 理工
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土屋 剛
石巻専修大学理工学部生物生産工学科
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Tsuchiya T
Kobe Univ. Kobe Jpn
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Tsuchiya T
Basic Sciences Senshu University Of Ishinomaki
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土屋 剛
東北大学農学部
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