ヤギの血漿プロラクチン濃度および脳波に及ぼす明期延長の影響
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概要
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1日の明期を延長し継続した場合の,消灯前および後の血漿プロラクチン(PRL)濃度および脳波の変化に基づいて,PRL放出への光および脳活性の関与について検討した.生後1〜2年の非泌乳ザーネン種雌ヤギ5頭を,20±2°C,350ルクス,1日14時間照明(14L)下の防音室に3か月馴致した後に実験を開始した.14L(対照)での消灯後,血漿PRL濃度の急上昇および脳波の低振幅速波(FW)の出現割合いの増加が見られた.しかし,1日18時間照明(18L)へと明期を延長した場合,その第1日の明期中には,血漿PRL濃度の上昇及び脳波のFWの出現割合の増加が認められなかった.他方,同日の消灯後,血漿PRL濃度はヤギ3頭で上昇し,2頭では上昇しなかったが,脳波のFWの出現割合は全5頭で増加した.次いで18Lを継続した場合,第7日にはヤギ全5頭で消灯に伴う血漿PRL濃度の上昇が観察された.また18Lから14Lに戻した第15日において,ヤギ3頭中の2頭で,消灯に伴う血漿PRL濃度の上昇が見られた.以上の結果から,明期を延長した場合のPRL放出は,脳波によって表わされた脳活性とは無関係に,光条件の変化に対応して変化することが明らかとなった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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