豚の発情,妊娠および哺乳中における直腸温度の変化
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概要
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成熟牝豚5頭の直腸温度(午後1時の測定)を約1年半以上にわたって連日記録し,その間に示された発情,妊娠および哺乳との関連のもとに,温度変化を観察した.直腸温は日々の変動がかなり著しかったが,全体として次のような変動傾向が認められた.1. 発情周期変化は3頭について繰返し観察した.その結果外陰部の腫紅期間の中間あるいは末期に有意な低下が示されたが,その期間の前後では全体として有意な変化は認められなかった.2. 5頭による妊娠例10回の観察によって,妊娠期は交配後より15日目頃まで,16日目頃より35日目頃までおよびその後分娩前までの3期に区分することができた.すなわち交配後の直腸温は発情前と変らず比較的高い温度が示されたが,16日目頃より35日目頃にかけて,漸次下降し,その後分娩前までそのままとどまった.3. 分娩前には特別な変動は認められなかったが,分娩後著しく上昇し,哺乳中高温が保たれた.しかし離乳後発情再帰まで急速に下降した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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