濃厚飼料と粗飼料の給与割合が牛の第一胃内繊毛虫に及ぼす影響
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概要
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濃厚飼料 (圧扁大麦) と粗飼料 (乾草) の給与割合により, 牛の第一胃内繊毛虫数, および種類構成がどのように変化するかを検討した. その結果, 各繊毛虫数の給与飼料による変動は, 大きく3群に分けられた. 第一群は, 乾草割合が半分以上の場合は, ほとんど増減しないか, 乾草割合の増加とともに増加し, 大麦割合が高くなると極端に減少する種類のものであり, <I>Charonina sp., Eodinium polygonale, Dasytricha ruminantium, Ostracodinium spp.</I>が, この群に含まれた. 第2群は, 乾草と大麦がほぼ同程度の場合に最も多くなる種類のものであり, <I>Eremoplastron spp., Eudiplodinium maggii, Diplodinium anisacanthum, Eodinium posterovesticulatum</I>が, この群に含まれた. 第3群は, 大麦割合が高い場合に減少しない種類のものであり, この群にはEntodinium (中型, 大型), <I>Isotricha spp., Epidinium ecaudatum</I>が含まれた. 各繊毛虫の日内変動をみると, <I>Dasytricha ruminantium, Isotricha spp., Edidinium ecaudatum, Ostracodinium spp.</I> 以外の繊毛虫は, いずれの飼料給与時においても, 採食に伴って減少し, 次の採食前に回復する傾向を示した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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