茶白星病の病原菌について
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概要
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従来から白星病の病原菌とされているPhyllosticta thzeaefoliaの病原性に再検討を加え,類似病害そうか病どの関係について考察した。<BR>1. 白星病の病斑部からはPhyllosticta属菌などとならんでSplzaceloma属菌が高いひん度で分離された。<BR>2. 分離菌を用いて,ほ場および室内で接種試験を行なった結果,Splzaceloma属菌にのみ病原性がみられ,自然産の白星病と全く区別できない病徴が発現した。また病斑部からは同一の菌を再分離するととができた。<BR>3. 接種に用いた菌の分生子層は20〜125×10〜25μ,分生子柄の長さは25〜17.5μ,分生胞子はたとえばS-2系統では4.7〜7.3×2.3〜5μで,黒沢の記載とほぼ一致しS.theae(完全時代E.leucospila,わが国では未発見)と思われる。<BR>4. 黒沢の病名,病徴の記載および病原菌の形態などから,白星病とそうか病は同一病害を別称していたものと結論し,病名としては広く用いられている白星病を採用し,そうか病を別名としたい。
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